要点まとめ!人気の出稼ぎ留学に行くなら絶対に知っておきたいこと3つ
目次
【この記事の要点】
出稼ぎ留学で一番人気の国はオーストラリア
ワーキングホリデービザは出稼ぎ用ビザではない
しっかり稼ぐにはそれなりの英語力が必要
海外で稼ぐ、出稼ぎ留学とは?
世間ですっかり話題になっている出稼ぎ留学ですが、文字通り日本よりも給料がよい海外に行って、英語を勉強し現地のアルバイトでガッツリ稼ぐ、といったスタイルになります。
一時から比べると円安傾向は徐々に落ち着てきましたが、今でも十分円安と言える状況ですので、まだまだこれから出稼ぎ留学を考えても遅くはないかもしれません。
参考サイト:三井住友銀行 リアルタイム為替レート
日本の現状は皆さんがご存じの通り明るいと言えるものではありません。公共料金をはじめ様々な物の値段が上昇しているにも関わらず、給料は上がらないといった現状は特に若者にお金や将来への不安を抱かせています。
そんな日本に”見切り”をつけて海外に行く若者が急増しているこの状況は、必然的だと言えると思います。
出稼ぎ留学 関連情報:NHK クローズアップ現代
出稼ぎ留学で人気の国はオーストラリア
出稼ぎ留学をする人の間で一番人気の渡航先がオーストラリアです。次いでカナダやニュージーランドが人気となっています。その理由として、海外で働くことができるワーキングホリデー(ワーホリ)ビザの取得のしやすさや時給の高さ、住みやすさ、日本からの行きやすさなど様々な理由が挙げられます。
ちなみに、3か国の現在の最低賃金は以下となっています。日本と比べると2倍近い金額になっていますし、あくまでも最低賃金なのでこれ以上に時給の良い仕事もたくさんあります。
オーストラリア:AU$21.38(約1,817円)Fair Work OMBUDSMAN
カナダ:CA$16.65(約1,415円)Government of Canada
ニュージーランド:NZ$22.70(約1,929円)WageIndicator.org
※1ドル85円の場合
加えて、オーストラリアやカナダ、ニュージーランドはさらなる魅力の開拓や経済発展のため、労働力として海外から移民を積極的に受け入れています。いわゆる需要と供給がマッチしているような形です。
語学留学で人気のアメリカですが、残念ながら日本とアメリカはワーキングホリデー協定を結んでいないためワーホリビザでアメリカに行くことはできませんし、他のビザでは簡単に働くことはできません。
イギリスはYMSというビザがワーホリにあたります。こちらは取得すれば2年間就労目的でイギリスに滞在することが可能です。しかし、YMSは抽選制で当選しないとビザを申請することすらできません。
ワーホリ制度について:外務省 ワーキング・ホリデー制度
ワーホリするなら:一般社団法人 日本ワーキングホリデー協会(JAWHM)
要注意!見落としがちな出稼ぎ留学の落とし穴
元々海外に興味がある方や、留学志望の方、あるいは海外生活にあこがれを抱いている方はこの出稼ぎ留学の波に乗りどんどん渡航しています。また、今までさほど海外渡航は考えていなかったが稼ぐ目的で行ってみる、という方もいます。
ネットでは「時給3000円~4000円もらっている」「1か月で50万円稼いだ」など出稼ぎ留学への夢が広がる情報を目にするかもしれません。しかし、そういった出稼ぎ留学成功者の裏で「こんなはずじゃなかった」と後悔や失敗を悔いている方も少なくないこともまた事実です。
はたして、出稼ぎ留学にはどのような”落とし穴”があるのでしょうか。
ワーキングホリデービザは出稼ぎ目的のビザではない
一般的に、日本人が海外で働くためには就労ビザが必要です。仕事をする会社や企業がスポンサーとなり手続きをするものなので、個人で申請して取得することはできません。そこで、出稼ぎ留学に行くために利用することになるのが、先にもご紹介しているワーキングホリデービザです。
しかし、外務省のワーキング・ホリデー制度の概要によると
ワーキングホリデー制度は相手国・地域の青少年に対し,休暇目的の入国及び滞在期間中における旅行・滞在資金を補うための付随的な就労を認める制度
と示されています。
さらに、就労に関する注意事項では滞在期間中における旅行・滞在資金を補うための付随的な就労を認める、となっているため、出稼ぎ目的で使用するビザではないということです。
入国時にその国に訪れた目的を聞かれることがありますが、そこで「働くため」などと言ってしまうと、本来のビザの使用目的とは違うため、入国拒否される可能性が高いです。
あくまでも休暇を楽しむために資金を補うための就労である、という位置づけを忘れないようにしましょう。また、日本で現地での仕事を決めてから(雇われることが決まっている状態で)渡航することもできませんので注意してください。
海外生活に適応するまでに時間がかかる
皆さんは今までに引っ越しを経験したことはありますか?出稼ぎ留学のスタートにも、似たところが多くあります。住む場所を探したり、滞在のための契約を交わします。そこから荷物の整理や炊事洗濯、買い物など生活環境を徐々に整えていくといった流れです。また、人によっては英語を学ぶため語学学校にも通うことになります。
日本での引っ越しや新生活スタートなどの節目には何かと時間や労力がかかるものですが、それが海外となると日本ほどスムーズにはいかない可能性があります。
見知らぬ土地で、自分一人で、しかも英語でそれらすべてをこなしていく必要があるため、到着後すぐに仕事を見つけて働きだすというスケジュールはさすがに厳しいかもしれません。
仕事が見つかるまでに時間や労力がかかる
仕事探しをスタートするまでに、まずは生活環境を整える時間がかかることをお伝えしましたが、仕事探し自体にもまたある程度の時間が必要です。
まずは現地の役所の手続きとして納税者番号を取得する必要があります。各国でその呼び名が違うため、以下に整理します。
オーストラリア :TFN (Tax File Number)
カナダ:SIN (Social Insurance Number)
ニュージーランド:IRD Number (Inland Revenue Department Number)
海外労働者であっても納税の義務があります。また雇用先からも納税者番号を知らせるよう言われますので、取得してから仕事探しをスタートさせた方がスムーズです。申請してから約1~2週間ほどで取得することができるでしょう。
また、給与の振込先や現地での生活費の管理のために銀行口座を開設する必要があります。
そして英文の履歴書(レジュメ)と職務経歴書(CV)が必要になります。これは事前に準備していったり、語学学校で先生やスタッフに添削してもらって用意するといいでしょう。
海外での仕事探しのスタイルとして、働きたいと思った所や求人の張り紙を見かけたらその場で責任者にレジュメとCVを渡していく「飛び込み」という方法が珍しくありません。
面接にこぎつけるまでに50~100枚配った、という方も散見します。これには行動力と多少の運も必要ですね!
高時給で働くには英語力が必要
最低賃金は日本以上であるのは事実ですが、賃金が高いということは物価も高いということです。例えば先ほどの3か国でマクドナルドのセットメニューは約1500円、500mlのペットボトル飲料は約400円ほどします。その他家賃や外食費、娯楽費が高額だったり、カナダはチップを支払うの文化があります。
日本で働く上で日本語が話せることが最低条件であるように、海外で働くには英語が話せて当然ということになります。その上で今までの経験やスキルなどが加味され、給与金額に反映されるのは日本と同じです。
いわゆる、英語が話せなくてもできる仕事というのは、時給が低いか、あまり人からやりたいと思われない重労働、汚れたり危険が伴うことが多い傾向です。
時給も良く条件もよい仕事を手に入れるためには、現地の仲間と肩を並べてしっかりと仕事ができる人材だということは世界共通のようですね。
出稼ぎ留学を成功させるには
英語力をつける
海外で生活することに加えて働くとなると、最低でも英検3級程度の英語力があることが望ましいです。特に日本人の苦手とするスピーキング力は自主学習でのばすことは簡単ではありません。
現地で語学学校に通うのも一つの手段ですし、世間には様々な英語の勉強法が存在していますので、自分にあった方法で出稼ぎ留学する前に早めに始めていきましょう。
今までのスキルや技術、経験が生かせる仕事に就く
日本でも海外でも、即戦力となる人材が求められています。逆を言えば、英語ができるだけではなかなか仕事が見つからないという状況もあります。おすすめは、ある程度働けるレベルの英語力を身につけて、経験のある職業や業界からアプローチしていくと仕事が見つかりやすくなりますよ。
英語力や経験がなくてもできる肉体労働職で頑張る
英語力があるに越したことはありませんが、体力に自信がある方や、単純作業が得意な方は農作業や工場勤務の高時給求人もたくさんあります。
オーストラリアの場合、セカンドビザやサードビザと言って厳し条件を満たせばワーホリビザの延長が認められています。最長3年の出稼ぎ留学が可能になりますので、長期で滞在して稼いでいきたい方はぜひチェックしてみてください。
まとめ
いかがでしたか?この記事では今話題沸騰中の出稼ぎ留学について、落とし穴にはまらないために知っておくべき3つの事を掘り下げてご紹介しました。
海外に行って働くという経験はとても貴重です。出稼ぎ留学を成功させてお金や経験、スキルも手に入れるために、ぜひ参考にしてみてください!